「在留資格変更許可申請書」とは、外国人の活動内容が変わる際に提出すべき書類のことです。書き方や準備についてお悩みの方もいるかもしれませんが、必要書類や記入内容は申請する在留資格によって異なります。

原則として外国人本人が手続きを行うものの企業が用意する書類も多く、準備に戸惑う採用担当者の方も少なくありません。身近な例として、新卒採用した留学生が在留資格「留学」から「技術・人文知識・国際業務」に変更するケースが考えられるでしょう。

この記事では、外国人と雇用主それぞれの必要書類や記入例を変更先の在留資格ごとに解説します。申請の注意点や費用、審査期間などもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

在留資格変更許可申請書とは

在留資格変更許可申請書」とは、外国人が在留資格を変更する際に地方出入国在留管理官署に提出する書類のことです

多くの在留資格は、日本での活動内容に制限が設けられています。そのため、外国人は保有している在留資格で定められた範囲以上の活動を行うことはできません。新しい活動を行いたい場合は、在留資格変更許可申請書の提出・許可ののち、新しい在留カードが発行されてから初めて可能になります

在留資格変更許可申請書には、外国人本人が作成する申請人等作成用ページと、企業が作成する所属機関等作成用のページがあります。企業は外国人本人が作成する箇所の書き方も把握して、不備が生じないようフォローしましょう。

ここでは、申請を行う具体的なタイミングや書類の入手・提出方法、提出者について解説します。

申請を行うタイミング

前述したとおり、在留資格変更許可申請書を提出するのは、現在の在留資格で定められた範囲外の活動を行う場合です。具体的には「留学生が日本国内の企業に就職する」「転職で前職と異なる業務に携わる」といったタイミングが挙げられます

また、日本人と結婚した際は、就労ビザから「日本人の配偶者等」へ変更しなければなりません。在留資格の変更は、外国人の活動や身分の変化に応じて必ず行うべき重要な手続きです。

なお、提出する在留資格変更許可申請書は、変更後の在留資格によって異なります。詳しくは「在留資格を「技術・人文知識・国際業務」に変更する場合」で後述するので、ぜひお役立てください。

申請書の入手方法

在留資格変更許可申請書の様式は、地方出入国在留管理官署の窓口または出入国在留管理庁のWebサイトで入手できます。ダウンロード版にはPDFファイルExcelファイルが用意されているため、印刷して使用するほかPCで直接記入することも可能です。

また、オンラインシステムによる電子申請も受け付けており、自宅やオフィスからいつでも手続きを行えます。なお、オンライン申請で利用可能な申請種別・在留資格が定められているため、事前に確認しておくことが重要です。

申請書の提出方法と提出者

在留資格変更許可申請書は、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署の窓口を直接訪問し提出します。もしくは、前述したオンラインシステムでも提出可能です。

原則として申請手続きは外国人本人が行うものの、申請提出者は以下の範囲で認められています。

  • 1.申請人本人(日本での滞在を希望している外国人本人)
  • 2.代理人、申請人本人の法定代理人
  • 3.取次者

代理人や取次者は、申請人本人から依頼を受けたうえで、地方出入国在留管理局長へ届出済みまたは承認を得た人物です。場合によっては雇用主である企業の職員が、外国人から代理申請を依頼されることもあるでしょう。

関連記事:「外国人を雇用するには?入社前・入社後の手続きと必要書類

参照元:
出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請
出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続
出入国在留管理庁「在留申請オンラインシステム及び電子届出システム

在留資格を「技術・人文知識・国際業務」に変更する場合

在留資格を「技術・人文知識・国際業務(通称『技人国』)」に変更するケースは、「留学生を新卒で雇用する」「特定技能外国人をより高度な業務内容で採用し直す」といった場面が考えられます。

在留資格変更許可申請の内容については以下のとおりです。

在留資格変更許可申請に必要な書類

「技人国」の在留資格変更許可申請の際に用意する書類は、企業の規模によって決まる「カテゴリー」によって異なります。カテゴリーの大まかな区分は以下のとおりです。

  • カテゴリー1:上場企業や公共団体など
  • カテゴリー2:上場しておらず前年の合計源泉徴収税額が1,000万円以上の企業
  • カテゴリー3:上場しておらず前年の合計源泉徴収税額が1,000万円未満の企業
  • カテゴリー4:上記以外の企業(起業1年未満のスタートアップなど)

カテゴリーは、いわば企業の安定や信頼の目安になります。カテゴリー1に属する企業は安心して外国人を雇用できるとみなされ、提出書類が少なくて済むのが特徴です。

申請者(外国人本人)が用意する書類

外国人本人が用意する書類は、以下のとおりです。

  • 在留資格変更許可申請書
  • 証明写真
  • パスポートおよび在留カード(提示)
  • 国内外の大学を卒業している者は、大学の卒業証明書
  • 専門学校を卒業して専門士または高度専門士の称号を付与された者は、専門士または高度専門士の称号を付与されたことを証明する文書
  • 外国人の活動の内容を記載した雇用契約書、もしくは労働条件通知書など
  • 外国人の職歴や経歴を証明する文書(適宜)

まだ学校を卒業していない留学生は「卒業見込み証明書」の提出が求められます。この場合、在留資格の変更申請時に「卒業証書(写し)」または「卒業証明書(原本)」の提出が必要です。

雇用主が用意する書類

企業が提出する書類は属するカテゴリーごとに異なります

  • 【共通】所属するカテゴリーを証明する書類(四季報の写し、前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の写しなど)
  • 【カテゴリー3、4のみ】登記事項証明書(3ヶ月以内発行)
  • 【カテゴリー3、4のみ】勤務先の役員や組織、沿革、事業内容などを記した資料(会社案内等)
  • 【カテゴリー3、4のみ】直近年度の決算文書の写し(新設会社であれば今後1~3年間の事業計画書)
  • 【カテゴリー4】前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする書類(状況によって異なりますが、新設会社の場合は税務署に提出した法人設立届など)

カテゴリーの詳細や各カテゴリーを証明する書類の例は、出入国在留管理庁のWebサイトでご確認ください。

在留資格変更許可申請書の書き方

「技術・人文知識・国際業務」に変更する際は、在留資格変更許可申請書の「申請人等作成用1・2」と「所属機関等作成用1・2」のページに必要事項を記入して提出します

それぞれの書き方は以下のとおりです。

申請人等作成用1

申請人等作成用1のイメージ

申請人等作成用1には、国籍・地域や生年月日、在留カード番号などを書く欄があります。下記のポイントや気を付ける点を参考にして、1〜16までのすべての欄を埋めましょう。

  • 3欄【氏名】:在留カードどおりに記載する
  • 9欄【住居地】:在留カードに記載された住居地を記載する
  • 14欄【変更の理由】:「△△会社で勤務するため」といったように具体的に書く
  • 16欄【在日親族(父・母・配偶者・子・兄弟姉妹・祖父母・叔(伯)父・叔(伯)母など)及び同居者】:在日親族や同僚・友人などの同居者がいない場合は「無」に、在日親族や同居者がいる場合は「有」に丸をして氏名・生年月日などを記入する

9欄の住居地は、在留資格変更許可申請を行うときに住んでいる最新の住所を記載する必要があります。引っ越しをした場合は、転居先の自治体の窓口で在留カードの裏に最新の住所を書いてもらってから申請を行いましょう。

申請人等作成用2

申請人等作成用2のイメージ

申請人等作成用2には、勤務先や学歴を書く欄があります。ポイントや気を付ける点は以下のとおりです。

  • 18欄【最終学歴(1)】:「本邦」または「外国」のどちらかにチェックをする
  • 18欄【最終学歴(4)卒業年月日】:まだ卒業していない場合は卒業見込み年月日を記載する
  • 19欄【専攻・専門分野】:該当する選択肢がない場合は「その他」にチェックを入れて専攻・専門分野を記入する
  • 20欄【情報処理技術者資格又は試験合格の有無】:情報処理業務従事者の職種を選んだ場合は「有」に丸をして、資格名または試験名を記載する
  • 21欄【職歴】:勤務先の名称や入社年月、退社年月を正しく記載する
  • 28欄【代理人】:法定代理人による申請の場合は、代理人の氏名や住所などを記入する

記載内容が不正確だと指摘を受ける恐れがあります。外国人本人に任せきりにせず、提出前に履歴書と照らし合わせて正しいかどうかをチェックしましょう。

所属機関等作成用1

所属機関等作成用1のイメージ

所属機関が作成する書類である所属機関等作成用1には、雇用主となる企業の業種や所在地、資本金などを記入します。ポイントや気を付ける点は以下のとおりです。

  • 3欄【所属機関等勤務先(4)雇用保険適用事業所番号】:適用事業所台帳(雇用保険適用事業所設置届事業主控)や雇用保険被保険者資格取得届等確認通知書(事業主通知用)を確認して記載する
  • 3欄【所属機関等勤務先(5)業種】:主たる業種を「業種一覧」(在留資格変更許可申請書の6枚目)から1つのみ選んで番号を記入する
  • 9欄【職種】:別紙「職種一覧」(在留資格変更許可申請書の7枚目)から選んで番号を記載する
  • 10欄【活動内容詳細】:入社後に従事する活動内容を記載する

職種は第9欄の下に記載されている(注意)をよく読んでから記入しましょう。

所属機関等作成用2

所属機関等作成用2のイメージ

人材派遣や所属機関等作成用1で記載した企業と異なる場所で働く場合は、所属機関等作成用2に派遣先や実際の勤務地の詳細を書く必要があります。

最後に、二重線の上に企業の名称と代表者氏名、申請書作成の年月日を記入しましょう

在留資格変更許可申請をする際の注意点

「技術・人文知識・国際業務」を取得するためには、学歴や職歴に関する要件を満たす必要があるので、外国人の経歴が合致するかをしっかり確認してください。

基本的には、従事する業務と関連する学歴が必要です。大学か専門学校を卒業しており(専門学校の場合は日本国内の学校に限る)、なおかつ専攻と業務の関連性を証明できなければなりません

学歴が不足している場合には、一定年数以上の実務経験で要件を満たすことも可能です。業務によって3年以上または10年以上の実務経験が求められます。

参照元:
出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』
出入国在留管理庁「本邦の大学等を卒業した留学生が就職活動を行う場合
出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について

在留資格を「特定技能」に変更する場合

次に、在留資格を「特定技能」へ変更する場合について見ていきましょう。「留学生を特定技能で採用する」「技能実習生を特定技能に切り替えて継続雇用する」といったケースが想定されます。

在留資格変更許可申請の内容は以下のとおりです。

在留資格変更許可申請に必要な書類

在留資格を「特定技能」に変更する際も、外国人本人と雇用主の双方が用意すべき書類があります。企業規模や特定産業分野によって必要な書類は異なるため、不明点が多い場合は登録支援機関や行政書士に相談しながら進めるのが望ましいでしょう

申請者が用意する書類

外国人本人が用意する主な書類には、以下のものが挙げられます。

  • 在留資格変更許可申請書
  • 特定技能外国人の在留諸申請に係る提出書類一覧表
  • 特定技能外国人の報酬に関する説明書
  • 特定技能雇用契約書の写し
  • 雇用条件書の写し・賃金の支払
  • 雇用の経緯に係る説明書
  • 徴収費用の説明書
  • 健康診断個人票・受診者の申告書
  • 1号特定技能外国人支援計画書
  • 登録支援機関との支援委託契約に関する説明書
  • 二国間取決めにおいて定められた遵守すべき手続に係る書類(雇用する外国人の国籍が二国間取決めの対象国である場合)

ほかにも個人住民税の課税証明書や、特定産業分野ごとに異なる書類が必要です。主な書類以外に準備すべきものについては出入国在留管理庁のWebサイトでご確認ください。

雇用主が用意する書類

雇用主が用意する書類は、上場企業や法人、個人事業主などの条件により3種類に分かれています

3種類のうちの1つである「一定の実績があり適正な受入れが見込まれる機関」の条件と、申請時に必要な書類は以下のとおりです。

  • 日本の証券取引所に上場している企業また保険業を営む相互会社:四季報や日本の証券取引所に上場していることを証明する文書(写し)
  • 高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イまたはロの対象企業(イノベーション創出企業):補助金交付決定通知書の写しといった、高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イまたはロの対象企業(イノベーション創出企業)であることを証明する文書
  • 「安全衛生優良企業」や「職業紹介優良事業者」などの認定を受けているといった一定の条件を満たす企業:認定証等の写しといった「一定の条件を満た企業等」であることを証明する文書
  • 前年分の給与所得の源泉徴収票といった法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収票合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人:前年分の職員の給与所得の源泉徴収票といった法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
  • 電子届出システムの利用者登録をしている機関:出入国在留管理庁電子届出システムに関する誓約書
  • 特定技能所属機関として3年間の継続した受入れ実績を有し、過去3年間に債務超過となっていない法人:特定技能所属機関概要書

あわせて、書類の省略に当たっての誓約書の提出と、特定産業分野ごとに雇用主が用意する書類があります。詳細は出入国在留管理庁のWebサイトで確認するか、登録支援機関や行政書士に相談してみてください。

在留資格変更許可申請書の書き方

「特定技能」に変更する際は、在留資格変更許可申請書の「申請人等作成用1〜3」と「所属機関等作成用1〜4」の7枚の書類の作成が必要です。

申請人等作成用1

申請人等作成用1のイメージ

申請人等作成用1の書き方と気を付けるポイントは、前述した在留資格を「技術・人文知識・国際業務」に変更する場合と同様になります。

申請人等作成用2

申請人等作成用2のイメージ

申請人等作成用2の記入内容は、外国人が満たしている「特定技能」の取得要件によって異なります。なお、必須の要件の一つとして「日本語基礎テスト(JFT-Basic)」A2レベル以上、もしくは「日本語能力試験(JLPT)」N4レベル以上の合格が必要です。

定められた試験に合格して特定技能を申請する外国人は、次の項目を記入します。

  • 18欄【技能水準】:「分野別運用方針に定める評価方法による証明」にチェックを入れてから、合格した特定産業分野ごとの技能試験名を記入する
  • 19欄【日本語能力】:合格した「日本語基礎テスト(JFT-Basic)」もしくは「日本語能力試験(JLPT)」の試験名と取得レベルを記載する

日本で技能実習2号を良好に修了した外国人の記入項目は以下のとおりです。

  • 18欄【技能水準】:「技能実習2号を良好に修了」にチェックを入れる
  • 19欄【日本語能力】:「技能実習2号を良好に修了」にチェックを入れる
  • 20欄【良好に修了した技能実習2号】:職種や作業を記入し、該当する証明方法にチェックを入れる
  • 21欄【申請時における特定技能1号での通算在留期間】:「特定技能1号」での在留を希望する場合、過去の在留歴を含めて記入する

外国人がどの要件を満たしているかによって記入する項目が変わるので、よく確認したうえで書類を作成しましょう。

申請人等作成用3

申請人等作成用3のイメージ

申請人等作成用3には、22〜27欄まで保証金の徴収や外国の機関への費用支払合意に関する質問が並んでいるので、該当するほうに丸をします。その後、28・29欄を埋めましょう。

  • 28欄【職歴】:勤務先の名称や入社年月、退社年月を正確に記入する
  • 29欄【代理人】:親権者や未成年後見人、成年後見人といった法定代理人による申請の場合のみ記載する

二重線の上に外国人本人が署名し、申請書を作成した日の年月日を記入します。

所属機関等作成用1

所属機関等作成用1のイメージ

所属機関等作成用1は、外国人の雇用契約期間や職種を記入します。雇用契約書と相違がないよう、書類を照らし合わせながら記入しましょう

  • 2欄【特定技能雇用契約(2)従事すべき業務の内容】:特定産業分野や業務区分は、出入国在留管理庁が作成した特定技能運用要領どおりに記入する
  • 2欄【職種】:別紙「職種一覧」(在留資格変更許可申請書の10枚目)から1つ選んで番号を記載する

2欄(3)以降の所定労働時間や月額報酬といった項目も、雇用契約書を確認しながら正確に埋めていきます。外国人を派遣社員として雇用する場合は、派遣先の情報も必須です。

所属機関等作成用2

所属機関等作成用2のイメージ

所属機関等作成用2には、外国人の勤務先の情報を記入します

  • 3欄【特定技能所属機関(3)雇用保険適用事業所番号】:主に勤務させる事業所の雇用保険適用事業所番号を記載する
  • 3欄【特定技能所属機関(8)常勤職員数】:主に勤務させる事業所の常勤職員数を記入する
  • 3欄【特定技能所属機関(10)勤務させる事業所名】:外国人の勤務先が会社の本店と異なる場合は、事業所名と住所を記入する

3欄(11)以降は企業に対する質問項目です。「有」「無」の該当するほうに丸をつけ、「有」に丸を付けた場合は詳細も正しく記入しましょう。

所属機関等作成用3

所属機関等作成用3のイメージ

所属機関等作成用3は所属機関等作成用2に引き続き、特定技能制度を利用して外国人を雇用する際の確認事項について書かれています。3欄(27)(28)は外国人を労働者派遣の対象とする場合にのみ記入が必要です。

3欄(34)~(38)は、外国人が「特定技能1号」での在留を希望しており、企業が登録支援機関に支援計画の実施を委託しない場合に記入します。

所属機関等作成用4

所属機関等作成用4のイメージ

所属機関等作成用4は、1号特定技能外国人支援計画や登録支援機関に関する情報を記入する書類です。3欄(39)~(42)欄は所属機関等作成用3に引き続き、外国人が「特定技能1号」での在留を希望しており、企業が登録支援機関に支援計画の実施を委託しない場合のみ記入します。

4欄以降の書き方や気を付けるべきポイントは以下のとおりです。

  • 4欄【1号特定技能外国人支援計画】:外国人が「特定技能1号」での在留を希望する場合に記入する
  • 5欄【登録支援機関】:外国人が「特定技能1号」での在留を希望しており、企業が登録支援機関に支援計画の全部の実施を委託する場合に記入する
  • 5欄【登録支援機関(12)対応可能言語】:登録支援機関が対応可能な言語を記載する

支援を委託する場合は、登録支援機関に情報を確認して正確に記入しましょう。特に、登録支援機関の対応可能な言語を記載する際は、外国人の母国語が含まれているか必ず確認する必要があります

最後に、二重線の上に勤務先の名称や代表者の氏名、申請書の作成年月日を記入しましょう。

在留資格変更許可申請をする際の注意点

特定技能への在留資格変更許可申請をする際は、あらかじめ外国人が健康診断を受けておく必要があります。出入国在留管理庁が定めた「健康診断個人票」に記載されている項目を検査しなければならないため、外国人に所定の様式を渡して病院で提出するように伝えましょう。

なお、未納付の税金がある場合、在留資格の変更が不許可になる恐れがあります。「税金の納付状況は在留審査に影響しない」とのガイドラインは存在するものの、印象が悪くなる可能性は否めません。業は外国人に未納の税金がないかを確認し、ある場合は未納分を全額納付後に在留資格変更許可申請を行うよう伝えるのが望ましいでしょう。

参照元:
外務省「制度の概要
出入国在留管理庁「在留資格『特定技能』
出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続
出入国在留管理庁「特定技能運用要領
出入国在留管理庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧

在留資格を「特定活動」に変更する場合

最後に、在留資格を「特定活動」に変更する場合の在留資格変更許可申請について解説します。

よくあるのが「技能実習」から「特定技能」へ移行するための移行準備として「特定活動」に変更するケースです。技能実習生を特定技能で採用し直したいけれど、技能実習の満了日までに書類が揃わなかった場合の一時的な措置として行われます。

在留資格変更許可申請の内容については以下のとおりです。

在留資格変更許可申請に必要な書類

「技能実習」から「特定技能」に変更するための移行準備として、「特定活動」に変更する際に必要な書類を紹介します。

申請者が用意する書類

外国人本人が用意する書類は以下のとおりです。

  • 在留資格変更許可申請書
  • 証明写真
  • パスポートおよび在留カード(提示)
  • 雇用契約書および雇用条件書等の写し
  • 特定技能外国人として業務に従事するために必要な技能試験および日本語試験に合格していること、または技能実習2号良好修了し試験免除対象者であることを証明する資料

必要な技能試験および日本語試験に合格していること、または技能実習2号を良好修了したことを証明する資料は、「特定技能1号」への在留資格変更申請時に提出するものと同じ書類を提出します。

雇用主が用意する書類

雇用主が用意する書類は以下のとおりです。

  • 受入れ機関が作成した説明書
  • ほかの手続に時間を要しているため在留期間更新許可申請を行う場合は、手続中であることを明らかにする書類(手続き先から届いたメールの写し等)

ほかにも、協議会加入申請中であればそのことを証明する書類も有効になります。協議会の加入については後ほど解説するので、あわせてご一読ください。

在留資格変更許可申請書の書き方

在留資格を「特定活動」に変更する際は、在留資格変更許可申請書の「申請人等作成用1〜4」と「所属機関等作成用1~2」に必要事項を記入して提出します。

申請人等作成用1

申請人等作成用1のイメージ

申請人等作成用1の様式は「技人国」や「特定技能」と同じです。ただし、以下の欄の書き方に気を付けましょう。

  • 13欄【在留期間】:6ヶ月以内で記入する
  • 14欄【変更の理由】:「特定技能1号」への移行準備のためと記載する

「特定技能1号」での就労を予定している外国人が申請できるのは、6ヶ月間就労できる「特定活動」です。そのため、在留期間は必ず6ヶ月以内で記入する必要があります

申請人等作成用2

申請人等作成用2のイメージ

申請人等作成用2は「特定活動」取得における活動内容について記載する書類です。17欄【活動内容】の11番目にある「その他」にチェックを入れて、「特定技能への移行準備のため」と記入します。

申請人等作成用3

申請人等作成用3のイメージ

申請人等作成用3では、22欄の具体的な在留目的のみ記入が必要です。

「『特定技能1号』へ移行予定であるが、準備に時間を要するため、就労予定の受入れ機関で『特定技能1号』で携わる仕事と同様の業務に従事するもの」といった内容を記入しましょう。

申請人等作成用4

申請人等作成用4のイメージ

申請人等作成用4の24〜26欄は記載不要です。なお、法定代理人による申請を行う場合は、27欄に代理人の氏名や住所を記入します。

最後に、二重線の上に、外国人本人の氏名と申請書の作成年月日を記入しましょう。

所属機関等作成用1

所属機関等作成用1のイメージ

所属機関等作成用1には、外国人の職種や活動内容を記入します。

  • 1欄【(契約の場合は以下のいずれかの形態を選択)】:「雇用」の形態しか認められないので、必ず「雇用」を選択する
  • 3欄【職種】:別紙「職種一覧」(在留資格変更許可申請書の9枚目)から選んで番号を記載する
  • 4欄【活動内容詳細】:「『特定技能1号』へ移行予定であるが、準備に時間を要するため就労予定の受入れ機関において『特定技能1号』で携わる仕事と同様の業務に従事するもの」といった内容を書く
  • 5欄【勤務先、所属機関又は通学先(4)業種】:主たる業種を「業種一覧」(在留資格変更許可申請書の8枚目)から1つのみ選んで番号を記入する
  • 7欄【就労又は就学予定期間】:6ヶ月以内で記入する
  • 8欄【月額報酬】:通勤・住宅・扶養手当てや実費弁償を除いた額を記載する

この書類では、2・9欄は記載不要です。

所属機関等作成用2

所属機関等作成用2のイメージ

上記画像の赤い枠で括った部分は、記載不要の箇所となります。書類下部の二重線の上に受入れ機関の名称と代表者名、申請書を作成した年月日を記入しましょう。

在留資格変更許可申請をする際の注意点

「特定技能」移行準備のための「特定活動」への在留資格変更許可申請は、「特定技能」の要件を満たしていることが前提です

なお、受入れ予定の外国人が「特定技能」への在留資格変更許可申請を行う前に、企業側は各分野の協議会へ入会することが義務付けられています。協議会は、事業者が適切に特定技能外国人を受け入れられるように制度や情報の周知、法令遵守の啓発などを行う機関です。

審査に時間を要する可能性もあるため、余裕をもって加入準備をしておくとその後の手続きをスムーズに進められるでしょう。

建設分野の場合

特定技能分野の各協議会への加入は原則として無料です。しかし、建設分野のみ協議会である「建設技能人材機構(JAC)」に年会費と受入負担金の支払いが発生します。加入方法別でかかる費用は以下のとおりです。

加入方法 年会費 受入負担金(月額)
正会員(建設業者団体) 36万円 1万2,500円/人
正会員傘下(正会員団体に加入の受入企業・個人) 所属する正会員団体が定める会費
賛助会員(正会員団体に加入していない受入企業・個人) 24万円

受入負担金とは、1号特定技能外国人の受け入れ1人につき発生する所定の月額費用のことを指します。入会方法や費用の支払いに関しては、「建設技能人材機構(JAC)入会のご案内」をご確認ください。

参照元:
出入国在留管理庁「特定技能関係の特定活動(『特定技能1号』への移行を希望する場合)
出入国在留管理庁「特定技能制度
一般社団法人建設技能人材機構「建設技能人材機構(JAC)入会のご案内

外国人が結婚した場合の在留資格変更許可申請書について

ここでは、就労ビザをもつ外国人が結婚した場合の在留資格変更許可申請書について、簡単に解説します。

在留資格「日本人の配偶者等」に変更する場合

日本人の配偶者等」は、外国人が日本人の夫または妻、実子、特別養子となる場合に付与される在留資格です。すでに就労ビザをもつ外国人が当該在留資格へ変更する場合、以下の書類が必要となります。

  • 在留資格変更許可申請書
  • 証明写真
  • 配偶者(日本人)の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 申請人の国籍国(外国)の機関から発行された結婚証明書
  • 日本での滞在費用を証明する資料
  • 配偶者(日本人)の身元保証書
  • 配偶者(日本人)の世帯全員の記載のある住民票の写し
  • 質問書
  • 夫婦間の交流が確認できる資料

「夫婦間の交流が確認できる資料」とは、2人が写った写真やSNS・通話の記録などです。そのほか、申請人のパスポートと在留カードの提示も求められます。

在留資格「永住者の配偶者等」に変更する場合

永住者の配偶者等」は、永住者・特別永住者の配偶者または永住者等の子どもとして日本で生まれ、引き続き在留している人に付与される在留資格です。すでに就労ビザをもつ外国人が当該在留資格へ変更する場合、以下の書類が必要となります。

  • 在留資格変更許可申請書
  • 証明写真
  • 配偶者(永住者)及び申請人の国籍国(外国)の機関から発行された結婚証明書
  • 日本での滞在費用を証明する資料
  • 配偶者(永住者)の身元保証書
  • 配偶者(永住者)の世帯全員の記載のある住民票
  • 質問書
  • 夫婦間の交流が確認できる資料

身分や地位に応じた在留資格への変更は、就労に関する制限がないのがメリットの一つです。なお、「永住者の配偶者等」への変更申請時もパスポートと在留カードの提示が求められます。

参照元:
厚生労働省「在留資格『日本人の配偶者等』(外国人(申請人)の方が日本人の配偶者(夫又は妻)である場合)
厚生労働省「在留資格『永住者の配偶者等』

在留資格変更許可申請にかかる費用と審査期間

在留資格変更許可申請にかかる手数料は窓口申請の場合6,000円、オンライン申請の場合5,500円です。変更の許可が下りたあと、新しい在留カードの受取時に収入印紙で支払います。役所や学校から書類を取り寄せる際は、そのための手数料や郵送費も必要です。

審査期間は通常2週間~1ヶ月ほどとされていますが、申請内容や不備の有無、混雑状況などによって前後します。場合によっては追加で書類を求められることもあるため、常に連絡が取れる状況を保ち迅速に対応できるようにしておくのが望ましいでしょう。

在留資格変更許可申請書の作成後に確認すべきポイント

在留資格変更許可申請書の作成後は、「虚偽や誤った記載はないか」「記入漏れがないか」「規格に合った顔写真を貼っているか」などのポイントをしっかり確認します。

虚偽の記載はないか

在留資格変更許可申請書の内容に虚偽の記載が認められた場合、変更が許可されません。申請が下りず在留資格がなくなってしまうと外国人は出国を命じられるうえ、悪質性が高ければ懲罰の対象となります。

懲罰を受けるのは外国人本人だけではありません。雇用する企業も「在留資格等不正取得罪」や「不法就労助長罪」に問われます。そのため、企業は提出書類に虚偽の内容がないかをよく確認しましょう。

誤った記載がないか

誤った記載があると、審査が長引く原因になってしまいます。間違いやすい項目としては、パスポート番号や本人の在留カード番号、日本在住親族の在留カード番号です

また、以前の在留資格申請で書いた内容との整合性にも注意してください。たとえば、最終学歴である母国の学校名を記載する欄は英語・母国語・カタカナなどさまざまな書き方がありますが、基本的には前回書いたとおりに記入しましょう。

記入漏れがないか

在留資格変更申請書には、約100の記入項目があります。量が多いうえ変更先の在留資格や分野によって記入すべき項目も異なるため、漏れがないかしっかりチェックしましょう

「申請人等作成用」のページで記入漏れがあったとしても、本人が申請すればその場で書き足せます。しかし、「所属機関等作成用」のページに記入漏れがあった場合、その場では受理されません。一度持ち帰って雇用主に書いてもらい、再度、窓口で申請することになります。二度手間になってしまうので、記入漏れには十分注意しましょう

規格に合った顔写真を貼っているか

在留資格変更許可申請書には、出入国在留管理庁のWebサイトに記載されている規格にあった写真を貼ります。出入国在留管理庁が定めている写真の規格は以下のとおりです。

出入国在留管理庁が定めている写真の規格のイメージ
  • 縦4cm×横3cm
  • 申請人本人のみが写っている
  • 縁を除いた部分の長さが、上記画面の各寸法を満たしている(顔の寸法は髪を含む頭頂部からあご先まで)
  • 無帽で正面を向いている
  • 影や背景がない
  • 鮮明である
  • 提出日の前6ヶ月以内に撮影されている
  • 裏面に氏名が記載されている

近年、在留資格変更許可申請書に貼る写真も、厳しく審査されるようになってきました。マスクや眼鏡、前髪で顔の一部が隠れていたり、画像加工・処理されたりしている写真は不適当とみなされます。変更許可がスムーズに下りるよう写真にも気を配りましょう。

参照元:
e-Gov 法令検索「出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)
厚生労働省「不法就労に当たる外国人を雇い入れないようにお願いします。
出入国在留管理庁「提出写真の規格

まとめ

多くの在留資格は活動内容に制限があるため、就職や転職で業務が変わる場合は在留資格変更許可申請を行わなくてはなりません。企業で外国人を採用する際は、自社の業務に従事可能な在留資格を保有しているかを確認し、必要であれば変更許可申請を行ってもらいましょう。

ただし、申請の許可率は100%ではありません。不許可になってしまった場合、採用計画や外国人の生活が大きく乱れてしまいます。申請が不許可になることを防ぐためには、募集の段階から人材紹介会社や行政書士といった専門家に相談しつつ進めるほうが安心です。

外国人採用支援サービス「Leverages Global」では、書類手続きに関するフォローなどにも対応しております。自社で雇用できる在留資格に関する相談をふくめ、外国人材の採用に関することであればお気軽にご連絡ください。